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DynaRodの概要
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![]() | ロッドが実際には大きく曲がっているのに先端部のストレスが高いのは不自然である。 |
![]() | Tip先端部は伸びきっているのでストレスは逆に低くなるはずである。 |
DynaRodの作成するストレス・カーブは、動的な計算によりストレスを計算しますから、描かれたストレス・カーブが実際のロッドの曲りを反映することになります。 このためGarrison式ストレスカーブとは似てはいますが異なります。
DynaRodのストレス・カーブの旧来との違いは、
![]() | Tip先端部が異常に高くはならない |
![]() | Tip先端部のストレスはロッドが大きく曲がるとリリースされる |
![]() | Tip先端部のストレスはロッド負荷が大きくなるほど下がる |
![]() | リリースされたストレスは、順次、Butt側に伝えられるので負荷が大きくなるほどMid、Butt側のストレスが相対的に高くなる。 このストレスの動きがロッド設計では重要なのです。 |
この結果、DynaRodのストレス・カーブは、ロッド設計における目標という位置付けよりは、一定の負荷のもとでの結果としての実際的なストレスの分布をあらわすグラフ、と言う位置付けになります。 動的ストレスカーブに慣れましたら、これをもとにテーパーを設計するということも可能にしてあります。 (ストレス・カーブによる設計)
ストレス・カーブを設計目標としていたGarrisonの計算式は、スクラッチから全く新しいロッドテーパーを設計する、というよりは、既存のテーパーの修正に使用されるケースが圧倒的でした。 2ピースのロッドを3ピースに、4番手のロッドを5番用に変更する、といった具合です。 また、DynaRodによる動的な計算が、設計目標であったストレス・カーブの位置付けを本来のストレス分布図に変更したことで、ロッド設計の目標を何に求めるかという命題が生まれます。
DynaRodでは、ロッドの曲り、即ち、ロッド・デフレクションとアクション・ゲノムという新たな設計目標を確立するのに成功しています。 ゲノムというのは、遺伝情報という意味です。 ロッド・アクションには一定のパターンがあり、ゲノムのパターンを導入することで、アクションのパターンをロッドに転写できるということを暗示しています。 ロッドアクションは、そういう意味で、あたかも遺伝子のようです。
ロッド・デフレクションとは、全体的なロッドの曲り形状、曲り角度、曲がりの深さを言います。
アクション・ゲノムとは、ロッド各部の曲がり方のタイプをいいます。
都合の良いことに、アクション・ゲノムは旧来のストレス・カーブと同様の傾向をもち、かつ、ロッド・デフレクションとの間に物理的な関係を常に維持している、という特性を持ちます。 このことは、「ロッドを設計する」ということを実際的、かつ、可視的に行えるということを可能にしました。
ロッド・デフレクションとアクション・ゲノムの物理的な関係は、「曲がりで設計」機能にある、Deflection Designerというエクセル・ファイルを実行していただくと良く分かります。 エクセル・ファイル内に使い方の説明があります。 エクセル単独でも稼働可能ですので、別途お試しいただけると理解が早まるものと思います。 DynaRodのダウンロード・パッケージ内に格納されています。
DynaRodは、ロッド・デフレクションとアクション・ゲノムの採用によって、”スクラッチ(存在しない状態)からロッドを設計する”、ということを可能にしました。 これまでクラシック・テーパーからの変換しか考えられないと信じていたロッド・メーカーも、”ありとあらゆる” ロッド・テーパーが存在することを実感でき、自信を持てるものと確信します。
DynaRodは、Microsoft Access、Visual Basic for Application (VBA)、および、Excel を使用して開発されています。 Accessのデータベース機能、VBAの処理機能、および、Excelのグラフ作成機能、を機能的に統合したシステムです。 Access画面によるユーザーインターフェースを介してユーザーがDynaRodと会話する形で使用します。
DynaRodの出力は、一部グラフ出力を除き、ロッド毎にExcelファイルを作成し、その中に結果を保持します。 DynaRodを閉じた後でも、Excelを使用して内容を利用することもできます。 DynaRodは独自に印刷機能を開発していません。 印刷が必要な場合は、Excelファイルを開いてユーザーが自在に印刷設定することができます。 また、Excel 内の計算結果をさらにExcelの機能を使用して別の計算をすることなども可能になります。
Access 2000形式のデータベースは、Windows 2000、または、Windows XPの元で、Access 2002, 2003、2007でも使用できます。 Access 2003は、データベース形式が2000と2003の2種を使用できますが、データベースの形式を2003形式に変換した場合はDynaRodはAccess2000の元では稼働できません。 VBAコードが2000形式を前提にかかれているためです。 Excel自体には上位互換性がありますから、DynaRodの出力ファイルは、Excel 2000、,2002、2003いずれでもみることが出来ます。
Windows Vista、Aceess2007、Excel2007の元でもDynaRodの正常稼動が報告されています。
DynaRodのダウンロードパッケージには下記のものが含まれます。 いずれが欠けてもDynaRodは正常に稼働しません。 いづれも消さないようにご注意ください。
![]() | DynaRodvnn.mde DynaRodプログラム、nnはバージョンコード。 |
![]() | SetUpvnn.mde ライセンス適用プログラム |
![]() | DeflectionDesigner.xls デフレクション・デザイナー エクセル・プログラム |
![]() | StressCurveDrawer.xls ストレス・カーブ描画 エクセル・プログラム |
![]() | Master.xls 静止ロッド用出力マスター |
![]() | MasterDyna.xls 動的ロッド用出力マスター |
![]() | HelpJ DynaRodユーザー・ガイド、兼、Helpファイル |
DynaRodのは、ライセンス(使用許諾)取得により使用していただきます。
ライセンスをDynaRodに適用する方法は、まず、DynaRodのホームページから必要なライセンスを入手します。
DynaRodのパッケージをホームページからダウンロードし解凍した後、梱包されているSetUpvnn.mdeを実行すると自動的にホームページに接続され、お試し版ライセンスをダウンロードし、セットアップすることができます。
DynaRodのホームディレクトリーは下記のようになります。
下記の例では、ユーザーのMy Document中にDynaRodホームディレクトリーを置いた場合を想定しています。 ダウンロードパッケージを ¥My
Documentの下に導入すると下記のようになります。
¥My Document
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+- ¥DynaRodvnn
(ホームディレクトリ)
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+- ¥data
(データフォルダー Excel出力を格納)
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+- ¥DBbackup
(エクスポート・インポート フォルダー)
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+- ¥helpJ
(ユーザーガイド フォルー)
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+- ¥tap
(CNCビベラ-制御ファイル出力)
以上
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