セクション情報の指定

DynaRodユーザーガイド 始めに DynaRod使用法 トラブル・シューティング 目次

上へ 中空カットプラン

Hybridロッドとは

ロッドの各セクションに異なる素材を使ったロッドのことを言います。 たとえば、Tipには真竹、Buttにはトンキンを使うといったように、ロッドセクション毎に異なる仕様を採用するロッドを言います。
セクション毎に異なる竹、異なる断面形、異なる中空仕様、などがその典型です。

中空ロッドを設計する場合にも、Hybrid指定により各セクションの中空仕様を設定します。  
竹の種類=Hybrid、または、ソリッド/中空=Hollowを選択すると、自動的に中空仕様のための画面が表示されますので、そこで指定します。 指定したハイブリッド仕様は保存されますが、竹の種類をHybrid以外に戻す、または、ソリッド/中空=Solidに戻す、と削除されます。

Hybridロッドの指定をするには、ロッド基本情報として、竹の種類=”Hybrid”を選択します。 そして、この画面で、各セクションの情報を設定します。

Version2.8以降、Hybridロッドも、「曲がりで設計」「ストレスで設計」で対面巾を計算できるようになりました。

機能

Hybridロッドを設計する場合に、セクションごとに以下の情報を設定します。
中空オプションの一部は、MyDefault画面にて既定値とすることが可能です。

表示・入力情報

項目名 意味
セクション番号 ロッドセクションの番号。2ピースの場合、Tip=1、Butt=2、というように表示されます。 
長さ (inch) ロッドセクションの長さ。インチ表示。 
実際にカットするTip先端からの長さを表示します。
長さ(cm) ロッドセクションの長さ。cm表示。 実際にカットする長さを表示します。
塗装回数 既定値として、Tip部 3回、 Mid Butt部は、4回を想定表示。
変更可能。
竹種類 竹の種類をセクションごとに指定します。
断面 ロッド断面形をセクションごとに指定します。
中空 Solid/中空の別をセクションごとに指定します。 
内部テーパー
オプション
内部テーパーを設定する場合に以下のオプションを選択します;

 costant:   中空の肉厚を一定とする。
  straight:   中空開始セクションの対面巾に開始中空率(%)を掛けた値と、
                    中空終了セクションの対面巾に終了中空率(%)を掛けた値を結                      ぶ直線となるように内部テーパーを設定する。
  %dimension:   中空開始中空率(%)と中空終了中空率(%)で%直線を設定
          し、各位置での対面巾の中空割合とする内部テーパー。 
          開始中空率=終了中空率とすると常に対面巾の何%を中空に
          する、という意味と同じになる。
肉厚   内部テーパーオプション=constantの場合の肉厚を指定する。 
中空開始
セクション#
中空を開始するロッド上の1インチセクション番号を指定する。 ロッド全体を1インチセクションの連続として指定する。
例:ポイント0のセクション番号=1。
中空開始中空率 内部テーパーオプション=straight, %dimensionの場合に指定する。 開始部の%。
中空率=中空部のDimension÷外部のDimension。 
中空終了
セクション#
中空を終了するロッド上の1インチセクション番号を指定する。 ロッド全体を1インチセクションの連続として指定する。
例:ポイント50のセクション番号=50。
中空形状 中空断面形状を選択する;

 Flute: 中空部の断面形=円。中空率はブランク断面の内接円と中空円の
      直径の比率となる。 (中空率=中空円直径÷ブランク内接円直径)
      重量計算では、中空部は真円にて計算するため、実際に他の
      Flutingを施す場合は、あくまで参考値となるので要注意。
 Flat:  中空部の断面形=ブランクの断面形。 
      (中空率=中空内接円直径÷ブランク内接円直径)
切削方式 中空をロッドに沿って切削するオプションを選択する;

 Scallop:  一般にダム方式とか、ひだひだにするとか言われる方式。 
        アーチ上にロッド内部を切削する。
 Straight: 直線的に切削する。
オフセット長 中空開始位置からのオフセットを指定する。
Scallop指定の場合は、以下の順に計算される;

開始位置(開始セクションの左側)=>オフセット長=>アーチ長=>オフセット長=>次の開始位置=>(以下同様)

Straight指定の場合は、以下のように計算される;

開始位置=>オフセット長=>内部テーパー切削=>=>オフセット長=>終了位置
アーチ長 Scallop指定の場合に指定する。 ストリップApex上でのアーチ部の長さ。
アーチ長増加率 Scallop指定の場合に指定する。 アーチ長を逓増させる場合に増加率を指定する。
例:1.1  10%づつアーチを長くする。
工具直径 回転カッターで切削する場合、回転工具の直径を指定する。
切削する深さによりオフセット位置と工具中心位置の間に差が生じるので必要となる。
工具移動高 NC Mill(Beveller)を使用することを前提として、非切削部をバイパスするためにとる工具の高さを指定する。

機能ボタン

機能ボタン名 機能
表示切替 インチ・オンス表示とミリ・グラム表示に切り替えます。
ハイブリッド指定のリセット ハイブリッド関連の入力域を空白にします。
入力の検証
内部テーパーの表示
ハイブリッドの指定に矛盾があるかどうかを検証した後、画面下部に
Half Dimension & Hollow Cutting Plan をグラフで表示します。

当画面を表示した場合には、常にこのボタンを押すことをお勧めします。
タイミングにより、グラフとレコードが同期していない場合があります。
このボタンを押し忘れて、この画面を終了しようとすると入力の検証を警告されます。

カッティング・プラン 中空指定をNC Millでカッティングするための仕様を数値で表示します。
Archiveに戻る アーカイブ画面または呼び出し画面に戻ります。

中空切削の概念

開始セクション#の左側を開始位置とする。
終了位置は終了セクション#の右側とする。 
Scallopの場合、次のアーチが終了位置の範囲に入るものを最後のアーチとするので終了セクションの右側から離れる場合があるので、ユーザーがこれを制御する必要があります。
アーチの両側に同じ長さのオフセットを持つ。
ユーザーがコントロールするべき位置情報は、以下の通り;
開始位置:             開始セクション#の左側
オフセット(前):    開始位置からの距離
アーチ長:            オフセットからのアーチの長さ
オフセット(後):   アーチの終了位置からの距離
次の開始位置:
工具中心位置:  DynaRodが工具直径から計算します。

 

wpe5.jpg (29072 バイト)

以上

(c) Copyright 2006 Max Satoh All rights reserved.